雅楽の種類〜国風歌舞編〜

 

雅楽は主に、「管絃」「舞楽」「歌曲」「国風歌舞」の主に4種類に分けることができます。今回は「国風歌舞」について紹介しましょう。

 

・国風歌舞

「国風歌舞」(くにぶりのうたまい)とは、日本古来の歌舞です。「古事記」や「日本書紀」に基づくものが多く、新党や皇室に深く関わる歌や舞で構成されています。主に次のような種類があります。

 

神楽歌(かぐらうた)

「神楽歌」の起源は神話「天石屋戸」(あまのいわやど)の物語とされています。神事行事に用いられ、天照大神の命日などに宮中三殿の賢所(かしどころ)で行われる「御神楽ノ儀」で奏される歌の総称を神楽歌と呼びます。

 

久米歌(くめうた)

「久米歌」は神武天皇が即位する以前、大和を平定した時の戦勝の歌であるとされています。 この久米歌は、のちに大伴氏・佐伯氏に受け継がれて「久米舞」という舞がつけられました。

 

東遊(あずまあそび)

「東遊」は、「古事記」や「日本書紀」だけでなく、「風土記」にも記述されています。「駿河国風土記」にある羽衣伝説に基づき作られた歌舞であるとされ、「阿波礼」・「一歌」・「二歌」・「駿河歌一段」・「駿河歌二段」・「求子歌(もとめごうた)」・「大比礼歌(おおびれうた)」から成り立っています。

 

大和歌(やまとうた)

「大和歌」は当初、「大直日歌(おおなおびうた)」、「大和歌」、「大歌」、「田歌(たうた)」の4曲で構成されていましたが、近年では「大和舞」で使用する「大直日歌」と「大和歌」の2曲のみを大和歌と呼ぶようになりました。

 

大歌(おおうた)

天武天皇が吉野の離宮で箏を弾いていた時に、前の山の峰から乙女が舞い降りてきて歌い舞ったという伝説が「大歌」の起源とされています。この「大歌」を伴奏に舞われるのが「五節舞(ごせちのまい)」と言われるもので、5人の舞姫によって舞われる、現在唯一の女性の舞です。この五節舞は天皇の即位の大礼の饗宴でのみ演じられる特別な舞です。

 

誄歌(るいか)

天皇の名によって各地を平定した「倭建命(ヤマトタケルノミコト)」が、帰路の伊勢の国の能煩野で病死した時、后や子供が能煩野に行き、泣きながら4首の歌を詠んだと古事記に記されています。この4首の歌を誄歌と呼び、天皇が亡くなられた時のみに奏される特別な歌です。

 

悠紀・主基(ゆき・すき)

天皇即位に伴う皇室行事「大嘗祭」(だいじょうさい)のなかで行われる、悠紀殿の儀・主基殿の儀で歌われ、その後の饗宴で舞われる「悠紀地方の風俗舞」「主基地方の風俗舞」を総称して「悠紀・主基」と呼びます。この「悠紀・主基」は、これらの行事のために新しく作られる歌舞であり、再演されることは例外を除きありません。「悠紀・主基」の創作は、都から東北地方を悠紀地方、西南地方を主基地方として、卜占(焼いた亀の甲羅の割れ目で占うもの)によって場所を決めることから始まります。このように選ばれた「悠紀地方・主基地方」の風景や地名を読み込んだ歌を4首作り、曲がつけられた後、祭祀の中で歌われます。饗宴では、さらに舞がつけられ雅楽舞台で舞われます。

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